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質より量

量を伴わない質の向上はありません。英語の勉強も同じです。



当校のとある高校3年生のお話です。

この生徒は大学付属校に通学しており、その大学で明確な志望学部もあり、その後の職業も具体的な目標を持っています。しかし英語の成績が現状のままでは志望学部への進学は難しい、という状況で当校に通うようになりました。



確かに英語力は問題があります。見ていると頑張ってはいるのですが、どのように且つどの程度勉強すれば良いのかを理解できていませんでした。本人と相談して、絶対的な学習量が不足していることを理解してもらい、量をこなすことをまず身に着けることにしました。受験勉強もスポーツと同じで、課される負荷に脳が慣れることが必要です。



ということで以下のような学習を実践しました。



不足している文法の基礎知識を身に着けるため「Evergreen」という文法の参考書に付属する問題集を短期集中で終わらせることにしました。カッコに適語を入れたり並べ替え問題だけの基礎的問題集です。問題量は1050問です。これを1週間で完了しました。1日150問程度を7日間です。150問x7日=1050問、という単純な掛け算に基づいて実践しました。

150問/日を目標として、最低でも100問/日を消化することを課題としました。1週間で終えるため、特別に毎日通うこと、最低100問を終えるまで帰らないこととしました。また間違った問題は、その問題文をノートに書き写して音読することも課しました。

これをこなすのに必要な時間は2~3時間、これにポイントを解説する時間を足して毎日4時間程度机に向かいました。

本人の頑張りで見事1週間で完了です。



問題文は大体10words程度の文章です。150問x10words=1,500word/日の英語を7日間読んだことになります。つまり1週間で10,500wordsの英文を読んだということです。

長文読解の問題の本文が大体400wordsとすると、毎日長文読解問題を3問以上やったのと同じ量です。もちろん長文読解には別の難しさがあるので単純には例えられませんが、これだけの量をわずか1週間で完了したことは胸を張って良いでしょう。本人にもこのことはしっかり伝え自信を持ってもらいました。



多くの生徒は1000問の文法問題集であれば、1日10問ずつ毎日コツコツ続けて100日(3か月ちょっと)で終わらせようと目標設定します。しかし現実には毎日欠かさず続けることなどできず、1週間に5日で50問やるのが精一杯となります。そうすると1000÷50で20週間かかります。5か月です。これでは文法を身に付けることはできません。



現在この生徒は長文読解問題に取り組んでいます。少しレベルの高い問題をやっているので苦しんでいますが、一通りの文法を1週間でこなしたことで、問題文を読んでいても文法的なポイントが解りやすい状態になっており、今までのように長文読解に対する拒否感は無くなっています。

これからは文法問題に深入りせずに、長文問題に取り組むことを目指します。あとは読んで読んで読みまくることです。そうすることで文法も理解できるようになるのです。



もちろんListeningと音読は欠かしません。長文問題のCDを聴くことにしています。



この生徒のこれからの頑張りが楽しみです。